越知帳

緑のふるさと協力隊21期/高知県高岡郡越知町/横畠迎賓館

総括研修

東京に来て、久しぶりに水を買いました。京都にいた時は日常的に飲み水を買ってたんですが、その感覚で越知町に来たばかりの頃サンプラでペットボトルの水をケースで買っていたら近所の人にたまたま会って「なんで水買ってんの!?」って驚かれたのが懐かしいです(笑)それで横畠に住んでるときは普通に水道水を飲んでました。源泉近いので。

 
 
 
さて、2泊3日の総括研修が終わりました。
3日目の公開報告会に向けてやることがたくさんあったので、考えて作って準備して発表したらもう終わってしまった、という感じで本当にあっという間でした(°_°)
 
 
 
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まずはグループ発表に向けて話し合い。僕は「農山村は"たから"の山 〜私たちが見つけた地域の資源・魅力〜」というテーマのグループになったので、他のメンバーと一緒に経験談を出し合いながら伝えたいことを考えていきました。
 
 
 
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最終的に一番大きな答えとしては「自然によりそう人の営み」としてまとめました。
 
最初はテーマだけを与えられてスタートだったのでまず各自が思いつくものを付箋に書いて、似たものをまとめていくつかの小テーマに分けて、全体を通して伝えたいことを考えて、小テーマごとにメンバーが分担してレイアウトや伝え方を考えて、随時全体の進捗や伝えたいポイントを共有して。
全体として一貫した方向性を持ちつつも、実際に現場を経験した自分たちのリアルな感覚を伝えるために、できるだけエピソードをベースに。思いつかないときは他のメンバーに聞きに行ったりして、グループ全体で作り上げることを意識しました。一人一人が目的意識を持って考えやアイディアを積極的に出してくれたので、よりよい伝え方に悩みながらも納得感のある発表ができたと思います。それができたのも、お互いに思ったことを率直に言える信頼関係があるからこそでした( ´ ー ` )
 
 
 
 
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小テーマは人、歴史、自然の3つ。
 
人の魅力には「つながり」「知恵」「ユーモア」の3つを挙げました。それらを貫く根本には、農山村で暮らす人たちの「この土地で生きていく」という覚悟がある。覚悟と誇りがあるから、そこにある自然や、そこにいる人を大事にする。
 
一人で出来ないことはみんなで協力する。助け合う。そのために普段から気にかけあう、コミュニケーションをとる - 「つながり」。人とのつながりは、自分の存在が認められ、居場所があるという安心感へ。能力や市場価値だけで守られているのではない。子供もお年寄りも役割がある。
 
無いものはあるものを工夫して作る。風や空から天候の変化を読む。もっと要領のいいやり方を考える。植物の特性や食材の本来の美味しさを知っている - 「知恵」。人間の思い通りに手を加えられるものではなく、自然の中に暮らしているという謙虚さ。山神様、氏神様。自然に寄り添って暮らしてきたからこそ伝えられてきた知恵袋。それはきっと孫の世代になっても使える。
 
「ユーモア」は広い意味で、辛いことや体の不調があっても「暗い顔しててもしょうがない」と笑いとばせる強さだったり、人に指摘するとき喩えを使って要点を押さえながらもみんなをニヤリとさせる頭の柔らかさだったり。限られた人間関係と資源の中で「うまくやっていく」知恵でもある。
 
 
こんなこと、住んでいる人にとってはわざわざ言うほどでもない「当たり前」ですよね?(笑)でもそれが魅力的に映るんですよ。価値観の違い、「当たり前」の違い。
 
 
 
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2つめは「歴史」の魅力。
 
地域に受け継がれてきた伝統文化や特産物は、その土地の気候や歴史的な事情に根ざしている。その土地だからこそ、その文化がある。歴史的な行事や建物はその地域性を象徴する「そこにしかない」魅力。現在だけの視点では身近すぎて当たり前にあるもの・よそにも普通にあるもののように思えても、そもそもの発端や受け継がれてきた歴史を知ればその地域の独自性を知り、地域がもっと好きになるかも?
滋賀県高島市の鯖寿しの事例を中心に、歴史的背景をふまえながら各地の伝統文化を紹介。
 
たとえば越知町にも夏の盆踊りは横畠、明治、片岡とあります。曲自体はほとんど共通だし踊りも似ているところはあるけど、始まった背景はそれぞれ違う。地域の歴史に根ざしています。
 
 
だから、歴史的なものって(物には何でも歴史があります^^;)ただ「こんな行事があります」って紹介するだけじゃなく、そもそもの成り立ちや目的や経緯の違いを伝えることで「ここにしかないもの」になると思います。知れば見方や向き合い方が変わると思うし、見に来た人も「へぇ〜」って思ったら人に話したくなると思いません?(笑)
 
 
 
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3つめは「自然」の魅力。
 
山や川、畑や田んぼ、動物たち… 農山村には人間には作れないものがたくさんある。自分が生まれるずっと前からある。それを採って、利用して人は暮らしている。行政制度とかインフラとか都市部への移動とか金銭の必要なものを別にして、純粋に衣食住という人間の暮らしに必要なものは農山村にある(衣はとりあえず置いておく^^;)。都会で暮らしているとそもそも衣食住のあれこれが自然に由来するものだという感覚が薄いので、農山村で原料や作り方が見えるのは新鮮だし、地に足が付くような安心感がある。
 
都会では食べ物はスーパーに売ってる。水は蛇口をひねれば出てくる。お風呂はレバーを上げれば勝手に沸く。もちろん農山村も変わりないですけど、でもスーパーで売ってる果物が木になっているのを普通に見るし、捕まえたイノシシをさばいて焼肉にして食べさせてもらったこともある。コンニャクイモがこんにゃくになるところや、木が炭になるところ。山から水が湧き出ているところ。土の道がアスファルトになるところ。初めて見ました。野菜が出来るまでの過程や作業のしんどさも体験しました。出来たものだけ見てたらわからないこと。
 
メンバーの一人は、初めて畑で土の上に座った時、なんとも言えない心地よさを感じたと言ってました。人工的に作られたものばかりじゃなく自然のものに触れる安心感というのは、人間の生物的な直感に通じているんじゃないでしょうかね。
 
 
ということで最初のスライドに戻って「魅力も捉えようによってはめんどくささや煩わしさと紙一重ですよね」という補足をして、「自然によりそう姿勢、忘れていませんか…?」という問いかけで締めました。限られた時間の中でメンバー一人一人が全体や担当箇所の流れを考えてまとめてくれて無事完成しました( ´ ▽ ` )ノ
 
 
 
 
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グループの発表資料が出来たら今度は個人発表の資料づくり!
 
僕はアルバムをつくろうと思って印刷していた写真を並べて越知町を紹介しました。タイトルは「考えてるよりも はぁとで感じる! 越知町・横畠」。年二回発行の「ふるさと通信」を作ったときのような要領でわりとスムーズにできました◎
 
 
 
それと連動して、今年一年を書いた一言は…
 
 
 
 
 
 
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これだけ見ると誤解を生みそうですが( ̄▽ ̄) 意図は「考えるより感じろ」ってことです。一年を通じてテーマになってました。「どうすべきか?」じゃなく自分の思った通りにとりあえずやってもみて、失敗から学ぶという。あとは、周りにハートのある人がたくさんいて皆さんにとっってもお世話になったので、感謝をこめて(笑)
 
 
 
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派遣地で北から順に並んでいるので、高知県大川村と徳島県佐那河内村の間が越知町です。隊員それぞれ個性が出てます(笑)
 
 
 
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午後から公開報告会が始まるとたくさんの方にご来場いただき、各ブースで隊員がご案内とおしゃべりをしました。自治体の担当者、地域の方、この4月から協力隊に参加する人、隊員の親御さんや恩師など。
 
越知町からも担当の岡田さん、虹色の里横畠のやすおさん、横畠青年団のひろくんとたかくんが参加してくださいましたm(__)m
 
 
 
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グループ発表は班ごとに全然違いました!(笑)
ギターを弾けるメンバーと小学校の先生になるメンバーがいるグループでは、地域の課題という伝え方の難しいテーマを歌と劇で楽しく伝えました。思わず一緒に歌っちゃうメロディーに盛り上がりました(^O^)/
 
 
 
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未来を語るのがテーマのグループは、かるた形式にしてこの一年の学びとこれからの決意を語りました!
 
 
 
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虹色の里のやすおさんは受け入れ地域の方の代表として招かれて講演! 僕は少しやすおさんの紹介をしました。
 
地域の人がこんなに思いのある人たちでうらやましいと話しかけてくれた自治体の方がいらっしゃいましたが、いろんな同期の話を聞いても越知町や横畠の受け入れ体制は協力隊の派遣地の中でもトップレベルに恵まれていると感じましたm(__)m
 
 
 
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この他に、地域研究をされている方の講演や隊員による伝統芸能の発表がありました。岩手県一関市の達子袋神楽「鶏舞」、福岡県築上町の金富神楽「盆神楽」、宮崎県日之影町の大人歌舞伎「三番叟」。普段の姿とは違う真剣な眼差しに込み上げてくるものがありました(T_T)
 
 
 
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その後は懇親会と修了証の授与。受け取る時に一言紹介してくれるんですが、僕は「はじめは考えてばかりだったけど…」との言葉があり、そうだったかもなーと思いました。ずっと一緒にいる人より、節目節目で会う人の方が変化に気付いたりしますよね。とくに自分では自分の変化に気付きにくい。
 
でも自分の変化を実感することもありました。同期33人全員で会場のセッティングをするときの段取りや、グループワークの進め方。今まで事前、中間、総括と研修があってそれぞれグループワークがあったけど、今回のは確実に一番うまくできた。事前のときに「ファシリテーション」って言葉を教えてくれた子がいて、それが頭にあったので今回はどのメンバーも意見を言いいやすいこと、全員が全体を理解すること、全員で言いたいことを共有することを目指しました。それができるようになったのも、自分のことだけじゃなく人のことを気にして、声かけたりできるようになったから。横畠の飲み会で散々言われたことが生きてるのを感じました。
 
 
 
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今年は緑のふるさと協力隊として5年ぶりに誰もリタイアすることなく全員最後まで活動できたそうです。それは地域の方の支援や担当さんや緑化センターのフォローがあったからだろうし、隊員同士でLINEとかで繋がって気にかけあってこれたからだろうなあ。よかった( ´ ー ` )
これから地域に残る人、地元に帰る人など様々ですが、みんなそれぞれの道でがんばっていこう。また同窓会しよう。
 
越知町の皆さん、横畠の皆さん、緑化センターの皆さん、ブログを見てくださった皆さん、一年間ありがとうございました!